【ecoアカデミー番外編】曲がった紙の直し方!
厚紙から冊子まで、紙のヨレや歪みを真っ直ぐに直す方法をご紹介!
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㈱斎藤英次商店マーケティングチームです。
この春もecoアカデミー紙漉きハガキワークショップは好評でした!
いつも完成したハガキは「家の窓ガラスに貼って乾かして」とアナウンスしているのですが、春先で気候が不安定なこともあってか、
「せっかく作ったハガキが歪んでしまう…」という声もちらほら。
そこで今回は、ご家庭でも簡単にできる【曲がった紙の直し方】をご紹介します!
例では紙すきハガキを使用していますが、ある程度厚みのある紙なら同じ原理で直せます。
大事な用紙がよれよれ…、うっかり折り目がついてしまった!、なんて時にぜひお試しください。
① 曲がってしまった紙と道具を用意
まずは、直したい紙と以下の道具を用意します。
・霧吹きor濡れ布巾(ガーゼやスポンジなどでも可)
・クリアファイル(直したい紙の倍量)
・吸水用の当て紙(直したい紙の倍量)
・重石(重い本や2リットルペットボトルなど)
今回は「曲がった紙漉きハガキ」と「折れてしまった冊子」を用意しました。
➁ 紙を軽く湿らせる
次に、軽く絞った布巾で紙を湿らせていきます。
紙すきハガキはある程度厚みがあり丈夫なので、霧吹きで直接水を吸わせても大丈夫!
片面にまんべんなく、少し色が変わるぐらいまで水を吸わせます。
※デコパーツを載せている場合はパーツがとれるので載せていない面を湿らせてください
ちなみに、冊子の場合は紙がハガキより薄いので、
布巾をしっかりと固く絞り、折れ目の箇所を中心に周囲がしっとり軽く湿る程度にとどめておいてください。
(水濡れで紙の色が変わらないぐらいが目安)
写真では見づらいですが、折り目の部分だけが水を吸って色が変わる程度(写真左参考)までで大丈夫です。
ここでは冊子の紙にチラシぐらいの厚みがあるため省略していますが、
コピー用紙ぐらい薄い紙の場合は、布巾で水を吸わせる時点で
「直したい紙の下に吸水用の当て紙」を挟んでから湿らせると破損を防止できます。
➂ 紙をたいらに伸ばし 歪まないようクリアファイルに挟む
紙が湿ったら、乾く前にクリアファイルなど水を吸わない素材に湿った紙を挟みます。
この時、ファイルの中に紙を入れると横から水気が逃げず全然乾かなくなってしまいます。
そのため、まずはファイル1枚に濡らした紙を載せ、
その上にもう1枚のファイルを載せて挟む(横は開いている)ようにしてください。
➃ 重石をのせて「半乾き」にする
ここまで来たら、重石(写真では本)を載せて紙が「半乾き」になるまで乾かします。
あまりに乾かない場合は、時々ファイルの片面を開けておきましょう。
油断するとまた曲がろうとします…が、半乾きの状態であれば次の工程で直せます。
ちなみに、冊子の場合はそのまま重石を載せてしまっても大丈夫です。
ページが薄い場合は、先述した「給水用の当て紙」を挟んだままの状態で重石を載せます。
➄ クリアファイルと当て紙を取り換える
紙が半乾きになったら、クリアファイルを外し、吸水用の当て紙と交換します。
しばらくは当て紙が水を吸ってシワシワ(写真右)になるので、
湿り気を感じなくなるまで適宜当て紙を取り換えてください。
水濡れのシワができなくなったら、再び重石を載せて乾燥させます。
◆ 完成!!
完全に乾燥したら、重石を外して作業完了です!
左の写真から右の状態へ、劇的ビフォーアフターではないでしょうか?
実はこの方法、筆者(司書資格持ち)が大学時代に図書館学の授業で習った内容を応用したものです。
紙リサイクルに関わるようになって、紙が「水素結合」で出来ていることを知り、
今ではこの方法も、水を加えると結合が緩み、それを再乾燥させることで原子が再結合し直すから歪みが直せる、
という仕組みまで分かるようになりました。
当時は本の汚破損を補正する方法として習いましたが、まさかこんなところで活用する日が来るとは…
どこでどんな知識が役立つか分かりませんね!
当社では、ecoに繋がる取り組みとして、紙や本に関する以下の取組を行っています。
▶ ecoアカデミー 紙漉き教室
https://www.saito-eiji.co.jp/blog/6484/
▶ 古本販売 リユース・パートナーズ
https://saitoeijicojp.wixsite.com/reuse-partners
ぜひ一緒にecoな活動の輪を広げていきましょう。
皆様のご参加、お待ちしております!
㈱斎藤英次商店
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